神秘的!!六義園紅葉と大名庭園のライトアップを撮影してきました

神秘的!!六義園紅葉と大名庭園のライトアップを撮影してきました

Twitterを眺めていると11月に入った頃から、サークルの先輩方が撮った紅葉の写真がUPされ、自分も撮りたくなって紅葉撮影に行ってきました。

山に行こうと思っても、まだ車の免許を取っている最中。電車だとアクセスが悪いので、都心でも紅葉が綺麗な場所を探すことに・・・そして見つけたのが『六義園』です。

六義園とは

『六義園』【ろくぎえん】ではなく、【りくぎえん】と読みます。六義園は、元禄8年(1695年)、五代将軍・徳川綱吉の時代に、幕府の御家人で譜代大名の柳沢吉保が、大名下屋敷として、自ら設計して造り上げた「回遊式築山泉水庭園」です。明治時代に岩崎弥太郎の所有となった後、昭和13(1938)年に東京市に寄付されて、現在は国の特別名勝に指定されています。そして、都内随一の紅葉の名所にもなっています。

場所はJR山手線・東京メトロ南北線「駒込」より徒歩7分、JR山手線「巣鴨」より徒歩13分。アクセスがいいので、すぐ行けます!!

昼過ぎに正門入口から

DSC03632

この日は、朝から雨が降っていましたが、昼過ぎから天気が回復することがわかっていたのでその時間を狙って入りました。雨上がりにしては多くの人が居ましたが、チケットは並ばずに購入できました。大人300円です。

さて、本来であれば庭園の中央にある池の水面に紅葉が映り込んだ写真を撮りたいところでしたが、この日は雨上がりの後に霧が発生して、撮っても真っ白のなってしまったので、一旦諦めて別の構図を攻めることにしました。入園したのが15時30分頃、日没まであまり時間がないのです。まあ、この日のメインは夜の紅葉ライトアップではありますが。


〈Flickrで見る〉

あえて裏側から誰かがカメラで写真を撮っているところを撮影してみました。西日が射しこんで、オレンジ色がより一層鮮やかに見えます。


〈Flickrで見る〉

こちらは、六義園でも有名な『渡月橋』です。2枚の大岩を中央の自然石で支える構造になっています。奥は霧が出ているので早朝のような色調の写真になりました。すでに日は沈んでいます。

辺りが暗くなり始めると園内は大混雑に

ライトアップは16時30分頃から始まりました。とりあえず、撮り逃していた“中央の池の水面に紅葉が映り込んだ写真”を撮るために正門付近まで戻ることに。しかし、正門から続々と人が入ってきて人の流れと逆行して歩く羽目になりました。そして、正門付近の通路は人で埋め尽くされて、写真どころかまともに歩くのも困難な状況・・・某ねずみの国に迷い込んだのではないかと思うほどの混雑です。池の周囲を囲う通路には、日没後の薄明の時刻を狙って人垣ができています。

やっとの思いで池の畔までたどり着きましたが、池周辺の通路は三脚禁止(というか三脚を立てる余地はありません。)で、一人押されながらの手持ち撮影だったので写真はぶれぶれになってしまいました。

仕方がないので、先に正門とは反対側にある渓谷周辺のライトアップから撮影することにしました。


〈Flickrで見る〉

道中で見つけた竹林のライトアップ。紅葉ではないですが、これも風情がありますね~

この先は、風流極まりないものになっておりますので・・・

渓谷に続く道に入ろうとすると、またもや某ねずみの国のアトラクションに並ぶような長蛇の列が出現。ライトアップ期間中だけ開門している、染井門から入っていきた人がここで合流しているようです。なぜこんなに並んでいるのかとういうお客さんの質問に、警備員は「この先は、風流極まりないものになっておりますので・・・」との一言。

仕方なく並ぶこと数十分・・・

そこに現れた光景がこちら。


〈Flickrで見る〉

渓谷の奥のほうまで紅葉した木々がライトアップされ、風のない静かな水面に映り込んでいます。これは美しい。行列ができていたのは、このあまりに幻想的な光景に目を奪われて、多くの人が立ち止まってしまっていたからでその奥で行列は解消していました。

とはいえ、落ち着いて撮影できるものではありません。この場所は三脚禁止区域ではないですが、道が狭いので人の邪魔にならように、そして三脚の脚で植栽を傷つけないように細心の注意を払わなくてはなりません。そして、後ろの人のためにも、あまりゆっくりと構図を決めいている時間もありません。神経を尖らせながら必死に撮影しました。

『水香江』は日本人の叡智にあふれる作品

渓谷の奥にあるのが『水香江』というライトアップです。


〈Flickrで見る〉

なんという神秘的な光景!!

この場所にはかつて、「蓮の花の盛りの頃には、水までも良い香りがする」という意味の「水香江」という蓮池がありました。今は、ブルーライトと人工のミスト(霧)で川の流れを表現しています。黄色や赤に染まった木々とブルーライトの色彩が、非日常的な空間を生み出しています。

そして、このブルーライト。言うまでもなく、今年ノーベル物理学賞を受賞した青色LEDを使用しています。江戸時代に意匠を尽くして造園された日本庭園に輝く青色LED。まさに、時代を超えて日本人の叡智にあふれる集大成の作品といえるのではないでしょうか。我々がこの光景出会えることにも感謝せずにはいられません。

山陰橋周辺は森の奥のような空間


〈Flickrで見る〉

この場所は、先ほどの「水香江」とは違った美しさがあります。都内にいることを忘れどこか深い森のなかに迷い込んだような雰囲気が漂っています。昼間は仇となった霧がここでは森の雰囲気を強調していますね。

閉園の時間が近くなり人が減ってきていたので、心ゆくまで堪能することができました。

行列にならんでも一見の価値あり

私自身、紅葉を見るために行列に並ぶのは初めての経験で、つくづく東京というところは何するにも人が多く並ばないといけないところだ。と苛立っていたのですが、実際に見てみると、「なるほど。これは単なる紅葉ではなく芸術作品なんだ。」と、そう感じました。当然と言われればそうですが、ここは日本庭園なので紅葉が最も美しく見えるように全て計算されているわけです。今年のライトアップは11月20日~12月7日ですでに終わってしまいましたが、来年また開催されるはずなので是非足を運んでみてはいかがでしょうか。